認知症の理解(前頭側頭型認知症編)

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近年認知症という言葉をよく耳にするようになってきました。なんか最近忘れっぽいななんてことがあり、もしかしてと思うこともあるかと思います。また、日本では、高齢者を占める割合が非常に高いです。ここでは、学生を始め特に専門的なことは知らないけど気になる。実際に現場に出ている方で復讐になど色々な用途で見て頂けたらと思います。

認知症には、大きく4つのタイプが存在します。今回は前頭側頭型認知症の基礎などを紹介していきます。

前頭側頭型認知症とは

19世紀から20世紀の初頭にかけてArnold Pickが前頭葉・側頭葉に限局性に萎縮があり、特異な言語症状や精神症状を呈する症例を報告したことから始まります。後に前頭・側頭葉に限局性萎縮を有する症候群に対して「Pick病」と命名されました。

現在では、Manchesterのグループが提唱した前頭~側頭葉に原発性の萎縮を有する前頭側頭葉変性症(fronto-temporal lobar degeneration:FTLD)の分類で落ち着いています。

前頭用優位型のPick病を前頭側頭型認知症(fronto-temporal dementia:FTD)、側頭葉優位型のPick病を意味性認知症と呼ぶことが多い。FTLDは臨床症状からFTD、進行性非流暢性失語、意味性認知症の3型からなるとされているが、病気の進行性に伴って相互に重なり、これらの臨床症候群は神経病理学的なサブタイプとは対応していないとされています。

症候

知的機能の障害よりも人格変化に起因する異常行動、理解しがたい行動の異常が全景に出てくることが多いです。例えば、道徳感情が鈍り、自制心が乏しくなって他人を侮辱したり、無作法な言動や窃盗などの反社会的に行動が起こることもあります。(我が道を行く行動)。または、無関心、怠惰、好褥的な傾向が現れることもあります。

これらのことに対して周囲から注意されても、一向に反省の色がみられないのも特徴の一つです(病識の欠如)。診断者と同じ行動をとる、視界に入った文字をいちいち読み上げる(被影響性の亢進)、決まった時間に決まったコースを歩く、決まったことをする(常同行動)などがみられます。

また、重度の視覚認知障害や構成障害は見られないことから、ある程度進行しても車の運転などは可能です。

前頭側頭型認知症のまとめ

前頭側頭型認知症を特徴、精神症状、身体症状の順にまとめていきます。

特徴

・緩除に発症し、進行する

・早期から性格変化、社会性の消失

・手続き記憶、エピソード記憶、視空間認知能力は保たれる

・運動性失語様の症状

・語義失語(意味性認知症)

精神症状

・被影響性の亢進

・脱抑制

・常同行動

・自発性の低下

・特定のものに執着する

身体症状

・麻痺や固縮など局所神経兆候は初期にはみられないことが多い

・運動ニューロン型では、上肢に顕著な筋力低下と筋萎縮がみられる

参考引用文献

認知症の作業療法~エビデンスとナラティブの接点に向けて~

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